概要

概要

位  置:北海道のほぼ中心、富良野まで50Km、トマムまで20km、帯広まで80km
標  高:490m~760mの高原地帯
牧場面積 :631.2ヘクタール
草地面積 :461.4ヘクタール
放牧できる家畜の頭数 :放牧1,050頭以内  舎飼860頭以内
放牧できる家畜の種類 :ホルスタインなどの乳用牛、黒毛和種などの肉用牛
牧場の造成 :1977年~1986年
主な施設 :看視舎、牧区内看視舎、避難舎、乾草舎、患畜舎、格納舎、雑用水施設、油庫、隔障物など


放牧牛の管理

◎牧場では次のような牛を受け入れています
・生後5ヵ月以上の乳用牛と肉用牛の育成牛(雄は去勢済のもの)
・人工授精対象牛
・受精卵移植牛
・採卵牛
・乳用牛の乾乳
・肉用牛の親仔牛

◎牧場ではこのような対応も行っています
・乾乳牛の別群管理
・若牛(5~10ヵ月齢)の別群管理

◎人工授精・受精卵移植・採卵・傷病の治療は、牧場業務と連携して富良野地区農業共済組合が行っています。


放牧利用実績

令和2年度

放牧利用頭数

  • 乳用牛・・・・・632頭
  • 肉用牛・・・・・107頭
  • 合 計・・・・・739頭

受精頭数

  • 乳用牛・・・・・・97頭   受胎頭数・・・・77頭   受胎率・・・79.4%
  • 肉用牛・・・・・・38頭   受胎頭数・・・・27頭   受胎率・・・71.1%
  • 合 計・・・・・・135頭       

牧場内で発生する主な病気               


*ピンクアイ
ウシ伝染性角膜結膜炎で、世界各国に広く分布しており、輸入牛を通じて日本にも侵入。
特に夏から秋に多発。年齢に関係なく罹患。初感染の牛に突然発症し、急速に伝染する傾向がある。
ホルスタイン種・ヘレフォード種は、アバディーンアンガス種・黒毛和種より感受性は高い。
-症状-
全身症状を現すことは少なく、眼の異常が主。経過は、2~3日・数週間など様々。
初期の症状は、立木などに眼をこすりつけたり、群から離れていることが多い。
次第に流涙が増え、結膜浮腫や角膜の血管充血が見られる。
結膜充血や角膜白濁が見られ、ピンク色を示す。眼ヤニも出る。細菌・ウィルスの混合感染で悪化すると、角膜が混濁・白色や灰白色斑点になり化膿して失明することがある。

*趾間腐爛
牛の趾間の軟部組織化膿性炎又は壊死性炎で、俗にマタグセレと呼ばれている。
足元が湿った状態で、運動場・放牧地の小石、砂利、木片、牧草の硬い刈り株などにより蹄を損傷し、嫌気性菌が感染して発症する。
-症状-
趾間の急性皮膚炎に始まり、蹄冠部や趾間脂球に及ぶ。慢性の化膿性炎症の場合には、蹄冠にフレグモーネを生じ、膿瘍を形成して悪臭を放つ。
症状が進行すると、肢を地面に着けなくなり、発熱、食欲減退し、乳牛では泌乳量が減少する。

*未経産牛乳房炎
英国では夏季乳房炎と呼ばれ、7~8月頃の放牧中の乾乳牛や未経産牛に多発する。
-症状-
一般に経過はきわめて急性で、早期発見は容易でない。発見時には分房が発赤、腫脹し、熱感を伴う。
炎症を起こした分房に触ると痛がり、分泌物は黄白色か帯緑黄白色クリーム様の濃汁が多い。