肉用牛

写真があるものは串内牧場で実際に放牧している種類です。

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「黒毛和種」

和牛の肉専用種への改良は様々な変遷を経ている。明治以前から役用牛として農耕や伐木搬出に適した優良形質保存のため「つる牛」による系統繁殖を行ってきた。明治時代になってから外国種との交配が繰り返され、改良和種として残ったのは黒毛和種、日本短角種、褐毛和種、無角和種の4品種になっている。黒毛和種は大型化を目指して1860年代からショートホーン、シンメンタール、ブラウンスイス、デボン、エアシャー などと交配されたが、この結果和牛としての利点が失われたため1920年代には1県1品種を基本に、外国種と在来和種との利点を兼ね備えた改良和種への方針が固まり、斉一性が高められて現在の黒毛和種となった。日本では肉専用種の最も代表的な品種。現在も系統別に遺伝子を保存しながら消費者のニーズに合わせ、特に肉質を重視した熱心な改良が続けられている。一般的に毛色は黒で、毛先はやや褐色。体重は出生時31kg、成雌で560kg程度。有角。全国的なブランドでは松坂牛、近江牛、神戸牛など。地域的ブランドは200種以上あり、代表的なものは白老牛、飛騨牛、米沢牛、など等。優秀な子孫の生産が確認された種雄牛の凍結精液は、種雄牛の死後も高額で取引されている。
2005年2月現在、日本全国では1,613,000頭、うち北海道では115,000頭が飼育されている。


「日本短角種」

岩手、秋田、青森、山形の南部牛に、主にショートホーンを交配してできた。毛色は褐色で濃淡は様々。有角。成雌で560kg程度。粗飼料の利用性に富み、祖放な放牧に適している。


「褐毛和種」

在来の熊本、高知和牛に朝鮮牛やシンメンタールを交配してできた。毛色は熊本系は赤一色、高知系は褐色。有角。成雌で600kg程度。2003年2月現在、日本全国では42,500頭、うち北海道では3,420頭が飼育されている。


「無角和種」

山口県の在来和牛にアバディーンアンガスを交配してできた。毛色は濃い黒一色。無角。成雌で600kg程度。


「ヘレフォード種」

イングランドのヘレフォード洲原産。顔は白く体毛色は主に赤色だが濃淡様々で、体下部は白く、縮れて長い。元来有角だが無角のものもいる。体格は非常にがっちりしており、典型的な肉用牛タイプ。性質は温和。


「アバディーンアンガス種」

スコットランド原産。黒毛、無角。体格は比較的小さいが、体幅があり、典型的な肉用牛タイプ。神経質な面のある成雌もいる。