牧草

写真があるものは串内牧場で実際に栽培している種類です。

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「チモシー」

イネ科の牧草でヨーロッパ・温帯アジア原産。世界の冷温地に広く分布。日本には明治初期に導入され、北海道、東北の馬産地で栽培されてきた。冷涼・多湿を好む。刈取り型の牧草。多年生であるが永続性はやや短い。小穂の密生した10㎝程度の円筒形の穂が特徴。草丈は100㎝前後。7月の平均気温25度以下で生育良好。酸性土壌に強いが、土壌酸度PH6.0~6.5が最適。日長が18時間で出穂。赤クローバーなどと混播されて乾草生産に利用。再生力が弱く年2回刈が限界。


「オーチャードグラス」

イネ科の牧草でヨーロッパ原産。世界の温帯地域に広く分布。日本には明治初年に導入され、全国で広く栽培されている最も重要な草種。土壌に対する適応性は広いが、特に湿りのある肥沃でやや重粘な埴土壌で生育が良い。土壌酸度PH6.0~6.5が最適。多年生。開花時に小穂が開くと鶏の足跡のような形にみえるのが特徴。草丈は60~120㎝生育適温21度。耐寒性はチモシーに劣る。日長が14時間で出穂。採草・放牧兼用型。単播では多収が望めずマメ科牧草との混播が良い。再生力が強く北海道でも年2~3回刈取りできる。


「メドーフェスキュ」

イネ科の牧草でヨーロッパ原産。世界の冷温地に広く分布。日本には明治初年に導入。草丈30~120cm。放牧型の牧草。長期の永年草地に他品種と混播して放牧・採草兼用に利用。寒さに強いが干ばつに弱い。


「赤クローバー」

マメ科の牧草で小アジアとヨーロッパ東南部原産。世界の温帯、冷温帯に最も広く分布。日本には明治初年に導入され、北海道を中心に最も優れたマメ科牧草として栽培されてきた。冷涼、湿潤で、燐酸、カリ、石灰の肥沃な土壌を好む。花色は赤。放牧、乾草、サイレージ、生草など広く利用。栽培を通じて土壌改良効果も期待できる。


「白クローバー」

マメ科の牧草で小アジアとヨーロッパ温帯部原産。古くから放牧地の重要な草種として貢献し、世界の温帯、冷温帯に最も広く分布。巨大型ラジノクローバは、1901年頃イタリアのロジ地方で発見されたもの。環境への適応性は高い。日本には天正年間に医療用品としてオランダから導入されたが、牧草として実用性の高い型の白クローバは明治以降導入されたもの。ラジノクローバは第2次大戦後に入った。花色は白。湿害に耐えるが、干ばつに弱い。他のクローバ類より根粒菌による窒素固定量は多い。草丈短く再生力が強いので、放牧に適す。ラジノクローバはサイレージに利用。蛋白質含量が高く繊維が少ないので、白クローバを主として搾乳牛に給与した場合、乳量は出るが体重が低下しやすい。放牧及び生草給与の場合、過食による急性鼓張症を起こすことがあるので、イネ科草種を5割以上混播すると良い。


「ペレニアル・ライグラス」

イネ科の牧草でヨーロッパ原産。世界の温帯地域に広く分布。日本には明治初年に導入。温和でやや湿りの多い気候に適す。重粘な湿りある日沃土を好む。多年生であるが永続性は無く数年で消失する。


「ケンタッキー・ブルーグラス」

イネ科の牧草でヨーロッパ原産。乾燥地を除いた世界の冷温帯地域に広く分布。肥沃な埴土を好むが、砂、礫質土でも生育する。日本には明治初期に導入され、北海道では野生化しているが、低暖地では高温に適応しない。草丈は30~100㎝。地下茎により芝地を形成する。家畜の嗜好性が強く、放牧に耐える典型的な放牧草。永年草地の混播草種として利用。芝生用としても著名。